駅弁界にも豚肉ブーム到来

京王の全国駅弁大会で売り上げ個数1位は今年も北海道・森町のいかめし。なんと35年連続だとか。
今から20年以上前、森町へ旅行した姉からいかめしの美味しさについてしつこく聞かされ、子供心にひどく悔しかった記憶がある。いつかきっと食べてやると心に誓っていたが、ようやく食べれたのは数年前の駅弁大会だった。
素朴な美味さはもちろん、500円という価格、そして他の弁当と一緒に食べられる手頃なサイズが人気なのだろう。
3位は山形・米沢の牛肉どまん中。牛肉らしい味がしっかりと引き出されている傑作。今やほかの駅弁の手本になっていると思う。この大会でもいつも長蛇の列のようだ。
今回自分が食べた駅弁の一つは、2位に入った摩周の豚丼。鹿児島の黒豚を使った弁当とともに「とんとん対決」と銘打って売り出され、約2万3000個を売り上げた。
しかし、自分としては豚丼の炙り焼きの雰囲気を表現しようとするあまり、炭のような匂いがつき過ぎている気がした。
どうも煙草をやめて以来、炭火焼き風味と動物性脂肪の混ざり合う味が苦手になってしまった。しかし、炭火で焼く焼肉や焼き鳥が嫌いなわけではない。
今回食べたものの中では、明石名物のひっぱりだこ飯が秀逸だった。蛸壺を模した容器でも知られる駅弁だが、すべての具材に存在意義があり、味もしっかり。何より自宅では電子レンジで手軽に温めて食べられるのが強み。人気があるのも頷ける気がした。

http://www.sankei.co.jp/news/050125/sha105.htm