家は…

実家の建物は大昔に建てられ、増築などを繰り返して現在に至るという、継ぎ接ぎだらけのシロモノだ。
しかし、震度6が四回のしつこい揺れにも何とか持ちこたえていた。
外観は、目立つ異常はなし。だが、家の中は見事にシャッフルされていた。
書棚やチェストの類は倒れ、収まっていた物は散乱。
引き戸に貼られた障子紙は破れ、仏壇は破損。
また、多くの部屋で壁の化粧釘が大量に抜け落ちていた。
家の最も古い部分は土壁を化粧板で取り繕っていたが、激しい揺れで土がボロボロ崩れてきている。
これから冬を迎えて、積雪に耐えられるのだろうか。