野球への考え方も影響は多大

大甲子園 (21) (少年チャンピオン・コミックス)あぶさん (5) (ビッグコミックス)大甲子園」を読み直す。
読み返すたびに考えてしまう、水島新司先生のベストは何だろうと。
マンガとの出会いは少年チャンピオンからで、それこそ「ドカベン」の熱狂的な読者だった。
授業で使うノートの余白には山田のバッティングにおけるインパクトの瞬間を克明に描いたり、岩鬼の使う大阪弁を覚えたり、つばを切って不知火仕様の帽子を作ろうか迷ったり、土門の如くゴムまりを握力で破裂させようとしたりした。もちろん野球のルールも「ドカベン」で覚えた。
それでも自分にとってベストは「ドカベン」ではない。長く続いたシリーズだけに関わっている編集者や取り巻く状況の変化によって作品の内容が大きく左右されているのが、読み返すたびに気になるようになってきたのだ。
いろいろ考えてみると、子どもの頃から今に至るまで楽しめるのは、代打時代までの「あぶさん」かもしれない。